概要
液体レーザは、媒質が液体であるレーザです。代表的な例が色素レーザーですが、そのほかにも無機液体レーザーやキレートレーザーなどがあります。しかし、実用化されている殆どの液体レーザーは色素レーザーとなっています。
構成
色代表的な例である素レーザーは、媒質として色素分子を有機溶媒に溶かした有機色素を用いて構成されています。
特徴
液体レーザーには大きく4つの利点があります。
- 1つは媒質が液体であることにより、任意の大きさの光学的に均一な媒質が安価に得られる点です。
- 2つ目は循環によって冷却や劣化した媒質の除去が容易にできる点です。
- 3つ目に、成分の濃度や混合比、添加物などが自由な調整が可能なことです。
- 最後に、液体レーザーでは活性中心の波度が気体にくらべると高く、小型で高利得・高出力が得ることができます。これに関しては個体レーザーにも共通した特徴と言えるでしょう。
歴史
色素レーザーは波長可変レーザーとして最も早く実用化したため、1970年代から1990年代にわたって,レーザー分光学の発展に大きく貢献しました。1990年代以降は、Ti:サファイアレーザーや光パラメトリック発振器のような固体化された波長可変デバイスが発達し、色素レーザーの用途はしだいに狭まってきています。
応用例
分光測定や分析、超短パルスの光源などで利用されています。
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